悪しき実その名はシキミ

悪しき実その名はシキミ

2014年11月09日[樹海


シキミという植物をご存知でしょうか?
仏前に供える木として
知っている方もいるのではないでしょうか。

漢字で書くと
「樒」

このシキミは植物界で唯一
劇物指定されている猛毒の持ち主。
実も葉っぱも茎も根も全部毒です。
全身フル装備です。

名前の由来は
一説では
「実に毒を持つ悪しき実
からきているんだとか。
葉には独特の香りがあり、仏教でも
香木として使われることがあるそうです。

果実が料理に使う「八角」に似ています。
八角に似ていても、シキミは劇物です。
1930年代には
日本に八角は自生していないのに
八角だと勘違いされて
ジャパニーズスターアニスという名前で
日本産の八角として
海外へ輸出されてしまったようです、
当然、海外ではこのシキミを食べて
食中毒事件が起こったそう。


ここで、ひとつ疑問(・・)?
「国内で食中毒になる人はいなかったのか」


海外に輸出されるくらいなので
誰かしら、日本人が食べていてもいいのですが、
当時、日本では匂いの強いスパイスになじみが
なかったのと、葬儀で使われる植物として
有名だったので、食欲が落ちる…
などなどの理由から
国内で食べることはなかったようです。

 



樹海の中では

このシキミに非常に似ている植物が生えています。

「ミヤマシキミ」


 

前のブログにも写真を載せたこの植物。
ミヤマ→深山(山の奥深く)に生えているから。
シキミ→葉がシキミに似ているから。

樹海の中で最近目立っている植物です。
この赤い実にも毒があるのでお気をつけて。

シキミに似ていますが、
ミカン科の植物なので
分類上は別種類でした。
同じ仲間かと思っていました。(・_・;)

みかんの仲間なだけあって
葉っぱからはかんきつ類のいい香りがします。
樹海だけでなく高尾山や皇居にも生息しているそうです。

毒を持っているので、動物には敬遠されがちな
ミヤマシキミですが、最近は鹿が
この毒を克服したのか
鹿に食べられたミヤマシキミが見つかるそうです。
鹿の食欲、恐るべし!!


 
ぜんぜん関連性のない写真のはずなのに
私に向かって
「食べるけど…なにか?」
と上から目線で言われている気がしてならない。笑




 ではではー