末っ子はちゃっかり者

末っ子はちゃっかり者

2014年11月20日[樹海


シオツチノカミに言われたとおり
海に出た山幸彦。 

ここで山幸彦は、ワタツミノカミ(海神)の娘である
トヨタマヒメと出会います。
トヨタマヒメは山幸彦に一目ぼれします。


そして、この二人は結婚します。



…兄の釣り針はどこへやら。
釣り針を探しに行ったのに、
お嫁さんを探し当ててしまいました。

ここから、3年。山幸彦は
トヨタマヒメ達の住む海の城
竜宮城で幸せに暮らし始めます。

結婚生活を充実させていた山幸彦ですが、
兄の釣り針の事を思い出します。

やっと、思い出しました。
地上に帰らねばなりません。

ため息をついていると
トヨタマヒメが話しを聞いてくれました。
力になってくれるようにワタツミノカミに事情を話し
魚たちに釣り針がどこかにないか、尋ねてくれました。
そうすると、一匹の鯛がのどに釣り針が
ひっかっかり苦しんでいることが分かりました。


 
もう少しはやく探しに行ってあげてほしかった…。

鯛ののどから出てきたのは、
紛れもなく、海幸彦の大切な釣り針でした。

釣り針を返しに行くとき、
ワタツミノカミはそっと2つの玉を山幸彦に渡します。






「お兄さんの釣り針に呪文をかけて、
なにをやってもうまくいかないように唱えながら、渡しなさい。
もし、お兄さんがあなたを恨んで攻め込んできた時には
この潮満玉(シオミツタマ)と潮干玉(シオヒルタマ)を使って
お兄さんを懲らしめてやりなさい。」
と言って、地上へ送り出しました。

2つの玉は水を自在に操る道具でした。

海幸彦は山幸彦が地上に帰ってくると、
なぜか、なにをやっても恵まれず、
山幸彦ばかりが、いい思いをしていることに
腹を立てました。そして、弟に攻撃を仕掛けます。

  そして、山幸彦は2つの玉を使い、
兄を懲らしめました。




海幸彦はとうとう降参し、
「弟に忠誠を誓おう。昼夜を問わず守ろう。」
と山幸彦に言います。
こうして、兄弟で土地を守護したそうです。


 
 
いろいろと話の詳細を省きましたが、
大筋はこんな感じです。
後に、山幸彦の子孫は天皇一族として
人間の頂点に立つことになりますが、


 ニニギの代ですでに、寿命を短くしてしまっているので
神様ほど長生きできた天皇はいないといわれています。

グリム童話のように、なにか教訓がある訳では
ありませんが、ちゃんと話のつじつまが合うように
しているあたりは、物語としての筋が成り立っていて
面白いです。妙に人間っぽいつくりなんかも
調べていて面白かったですね。

私個人の感想を言うと、
海幸彦が不憫。
山幸彦はちゃっかり周りの人に
助けてもらいながら、ちゃっかり
いいポジションにいるのが印象的でした。

ここまで、長文を読んでいただき
ありがとうございました!
お疲れ様です。
どうぞ、目を休めてください…。