樹海の中に神社。

樹海の中に神社。

2014年11月27日[樹海


11月も気が付けば後半。
2014年も終わりに近づいてきましたね。
樹海でも落葉樹は幹と枝だけになり、
冬の準備を進めています。
他のどの季節よりも、冬は樹海の中で
一番、空がよく見える季節です。
 空気も澄んでいて、神聖な気持ちになります。

さて、今日は樹海にある神社について。
その名も
「せの海神社」
ご神体がある場所を「竜宮洞穴」




この竜宮洞穴には
山幸彦の奥さん

「トヨタマヒメ」

が祀られています。
トヨタマヒメは水の神さま。

古くから、干ばつや日照りなどで
水不足が起きた時には
村人は竜宮洞穴から水をもらい、
雨乞いの儀式をしていました。
水の神様なだけあって、隣村からも
雨乞いをしに人が訪れていた場所のようです。

雨乞いの儀式の後には、お礼として
頂いた水を倍の量にして
また、竜宮洞穴へお返しするという話があります。
倍返しだ!ってやつですね。
銀行と違って、こちらはお水を取り扱っていますが。笑

そして、トヨタマヒメさん。
キーワードを拾っていくと
子供の頃に聞いた、童話のある人物に
とても似通っていることが分かります。

トヨタマヒメと竜宮洞穴。
「竜宮」というワード、
水の神様
海の中に住んでいる
夫は地上の人
最後に夫は陸へ帰ってしまう
などから…

童話「浦島太郎」に出てくる

乙姫


に似ていると思いませんか?


そうなってくると、面白い関係が出てきます。

サクヤヒメ→→ かぐや姫
トヨタマヒメ→→乙姫

かぐや姫と乙姫が嫁姑関係にあったという
面白いことになります。

  仲良くできたのでしょうか?
どちらも水の神さまとしても有名だったので。
通じるところがあったのか、考えてしまいます。

息子であり、旦那の山幸彦は
ちゃっかり者なので、女の戦いには
仲介できてないのだろうと勝手に
失礼なことも考えてしまいました。笑

ちなみに、竜宮洞穴も国指定の天然記念物です。
現在は崩落の危険性があり、入洞は禁止されています。




洞窟の手前にはトヨタマヒメを祀る祠があり、
そこまでは降りていくことも可能です。
可能ですが、基本的に崩落の危険性のある場所です。
自己責任で降りる人は気をつけて下さい。

写真は洞穴入口手前。
この奥にトヨタマヒメが祀られています。





祠がある場所まで気をつけて降りました。
おうっ!ぶれました!

 

 

お社と呼んでもいいのかな?
トヨタマヒメのご神体がある場所。




右奥にあるのが祠。
こじんまりとしていますが、神社庁にも登録されている
由緒ある神聖な場所です。

富士講(富士山を信仰する宗教)ともつながりがあり、
八海めぐりの霊場としても栄えました。

現代では、パワースポットとして有名のようです。
※訪れる人も多いようですが、
ぜひ、ルールとマナーを守ってご参拝して頂きたいと思います。






  トヨタマヒメは後に山幸彦の子を生みますが、
出産の際にアクシデントが起こります。

トヨタマヒメの物語はまた次の回に書いていきますねー。